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ブータンって幸福度が高かったんじゃなかったっけ? なぜ下がったの?

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世界幸福度報告というものがあります。これは国連が発表しているもので、世界150ヵ国以上の国が対象となっているランキングのことです。それぞれの国の幸福度は0~10の値からなる各個人の回答の数値の平均値をとっており、GDP、健康寿命、社会的支援、人生の選択の自由度、他者への寛容さ、腐敗の認識などの項目を加味して出された国別ランキングです。

 

この世界幸福度ランキングは2012年から始まりましたが、第1回目のブータンは8位で、幸福度が総じて高い北欧各国に並んでいます。加えて「世界一幸せな国ブータン」というキャッチフレーズを当時耳にしたのではないでしょうか。当時のブータン国民も「雨風がしのげて、食べるものがあり、家族がいるならそれで幸せなんだ」と答えていました。

しかし、近年のブータンは年を追うにつれて急激にランキングを低下させ、最新のランキングでは95位にまで下がっています。なぜこんなにも変化したのでしょうか。

 

それは、他国の情報が入ってこなかったので比較が出来なかったからです。つまり、ネットが普及し始め、他国の情報が入ってくると「なんだよ!ブータンって何にも無いじゃん」ということを知ってしまったのです。隣の芝生が青く見えたんですね。

 

ここから分かることは、比較して嫉妬してしまうと幸福にはなれないということです。日本も他国に比べて治安も良く、インフラも整っていて不自由なく暮らせます。それでも2021年のランキングでは56位と、先進7か国の中で最下位です。おそらく、日本人は個性を尊重するよりも集団意識が強い民族なので、どうしても他人を気にしすぎる傾向があるのだと思います。インスタグラムなどキラキラしたものを見ると、うらやましく感じ、「自分は幸福ではない」と思ってしまうのです。

 

情報が多ければ、詐欺に遭う確率は減りますし、生活していく上で役立つ知識も増えます。しかし比較対象が増える結果、幸福度も下がっていくということです。なんだか難しいですね。ブータンにとってはどちらが良いのでしょうか…

 

それゆえ、「感謝することのできる人や満足することのできる人が幸せ」と言われますが、その通りだと思います。どの国に住もうがそのような考えが出来る人はいつでも幸福でいられますね。今回はブータンの幸福度ランキングについて考えました。皆さんは感謝や満足が出来る人でしょうか?

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