日本は少子高齢化が進む影響で人口は減っています。多くの先進国も同様です。しかし世界人口はまだまだ増えているのはなぜでしょうか。それは南アジアやアフリカ諸国の人口が増えているからです。とりわけインドやパキスタンやフィリピンなどの南アジア、ナイジェリアやエチオピアやコンゴなどのアフリカ諸国では増え続けています。
とりわけ人口が多い国は中国とインドです。中国は約14.3億人、インドは約14.1億人いると言われています。2023年にはインドが中国の人口を抜くと言われています。3位のアメリカが3.3億人なのを考えると、中国とインドが突出して人口の多い国だということが分かります。世界人口の37%が中国人とインド人なのです。でも、なんでこんなに多いのでしょうか。
大きく2つの理由があります。1つは国の大きさです。国が狭ければこれほど多くの人口を抱えることは出来ません。中国の国土面積は世界第4位、インドの国土面積は世界第7位ですので、国民が多くても大丈夫なのです。
もう一つの理由は稲作ができるということです。米の生産量の1位は中国で、2位がインドです。面白いことに米生産量3位はインドネシアで人口は2.7憶人、8位のバングラデシュは1.6億人と米を栽培している国は国の広さのわりに人口が多い傾向があります。日本も山が多く平地が少ない国ですが1.2億人も住んでいるのは米栽培ができるからなのです。つまり食べるものがあるから人口が多くても養っていくことができるんです。
アジア圏は高温多湿の地域が多く、稲作も盛んな国も多いため、アジアの人口が多いのは必然と言えます。稲作の良いところは、川などから水を引いて栽培するため、山の養分(窒素やリン酸など)が水田に補給されていきますし、過剰となった成分や有害な成分を洗い流してもくれるのです。毎年土壌が良い状態を保つことができるので他の農作物で起こりがちな連作障害が起きづらいのです。
稲作は安定的に食料を供給してくれることと、広い土地で栽培できる条件を備えているのが中国とインドなのです。例えば、ロシアやカナダは広大な面積を誇りますが、耕作できる土地が限られているので今後も爆発的に人口が増えることは無いでしょう。