イギリス、フィリピン、スリランカ、フィジーなど、世界中に島国と呼ばれるものはたくさんあります。日本も島国の一つです。世界地図を見ると、日本に比べて大きな国がたくさんあります。でも日本は世界の中で11番目に人口が多い国です。なんでこんなに人が多いのでしょうか。また経済的にも発展しているのでしょうか。
人口の多さは国の大きさもありますが、それがすべてではありません。例えば国土面積第1位ロシアは日本の約45倍の面積を誇ります。しかし人口は日本より少し多い1億4,000万人です。国土面積2位のカナダは日本の約26倍の面積がありますが、人口は3,800万人です。大きければ人が多いというわけではないことが分かります。
じゃあ日本は人が住める場所が多いいんだ！と感じてしまいます。そうではないようです。日本の国土面積は約37万8,000平方kmで、世界順位は約60位です。しかし人が住める可住地面積を見ると約12万平方kmで、世界順位は約85位になります。世界に比べれば日本には人が住める場所は限られています。しかし人口は1憶2,000万人を超えています。これはなぜでしょうか？
日本の気候が関係しています。日本は縦長の国ですがそのほとんどが温暖な気候です。北海道も寒いとはいえ暮らせない場所ではありません。札幌市も約200万人が住んでいて大都市です。対してロシアやカナダは国土面積が大きくても寒すぎて人々が生活するのには大変な気候です。お世辞にも快適とは言えないでしょう。
温暖な気候ということは、作物もたくさん採れることを意味します。加えて日本は雨も多いので、水をたくさん使う米栽培もでき、多くの人を養うことができたのです。
加えて、日本には多くの資源があるわけではありません。石油や天然ガス、レアアースなど商業化できるほど出ません。なので多くを輸入に頼っています。中東のように石油が出れば、石油に依存してしまうかもしれませんが、資源が無いぶん工夫して商売を行なってきた結果、経済力や国際競争力を身に付けました。
汚職や政治の腐敗が少ないのも国民が豊かになった一因です。ドラマやニュースによって政治家＝汚職や賄賂といったイメージが付いてしまいましたが、汚職の目安である腐敗認識指数では、日本は18位で比較的腐敗が少ない国なのです。また、日本人特有の勤勉さや真面目さなども経済発展に寄与したものと思われます。
このように見ると日本は気候も良く、国民性も相まって発展していったのが分かります。ずっと住んでいると分かりませんが、かなり恵まれているんですね。
