貴殿のふとした疑問に答えるブログ

ふと疑問に思う「なぜ?」「どうして?」「〇〇って何?」に答えるブログです。

東京はなぜ水上交通が充実しているの?

東京の交通と言えば何を思い浮かべますか。網目のように張り巡らされた鉄道ではないでしょうか。JR、私鉄、地下鉄など多くの路線がひしめき合っています。加えて、都バスを中心とした路線バスもたくさん走っています。しかしほかにも使える交通機関があります。それは船です。都心で船というのは意外と知られていません。

 

東京は中心に皇居がありますが、皇居にはお堀があり、近くに神田川、隅田川など豊かな水辺空間が広がっています。どんな形態のものがあるのでしょうか。

 

屋形船

江戸川、荒川、深川、港、品川、羽田など多方面に事業者がいます。とりわけ花見の時期や花火の時期は大人気となっています。

 

水上タクシー

東日本大震災以降にできました。観光として利用できますし、陸上交通が渋滞している際に代替で水上タクシーを使うこともできます。また、防災時のインフラとしての側面も持っています。直通も良し、周遊も良し、コースのアレンジもできます。

 

水上バス

隅田川沿いを走る水上バス。浅草↔日の出桟橋↔お台場海浜公園を主要なターミナルとして、13種類の水上バスが利用可能となっています。日本橋や有明、豊洲に向かうルートも設定されています。

 

東京湾クルーズ

日の出ふ頭からレインボーブリッジ、お台場、東京ゲートブリッジ、羽田空港、大井ふ頭などを周遊します。ランチやディナーなどもあって普段とは違う東京の景色を楽しむことができます。

 

日本橋クルーズ

日本橋を発着地として、神田川や隅田川を走ります。江戸城の外堀にある石垣など江戸時代の歴史を感じることのできるコースが用意されています。

 

このように東京は陸上交通だけでなく水上交通としても充実しています。なんでこんなに充実しているのでしょうか。

 

江戸時代は防衛&物流のために川や水路が網目のように巡っていました。歴史書の中では江戸のことを「東洋のベネチア」と例えてもいるほど川と水路がありました。海や川から様々な物資が運ばれ、物流拠点となっていた河岸(かし)には市場や倉庫が並び、多くの人で賑わったと言います。そのように川や水路を中心として江戸は栄えていきました。

 

むかしに比べて水路は減りましたが、その面影は今でも残っており、水路や川を用いて水上交通が発展していきました。陸から見える景色と水上から見える景色は別物ですので、たまには船に乗って近代的なビルが立ち並ぶ東京を眺めてみてはいかがでしょうか。

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