貴殿のふとした疑問に答えるブログ

ふと疑問に思う「なぜ?」「どうして?」「〇〇って何?」に答えるブログです。

なんでサンタクロースは赤い服を着たお爺さんなの?

街の人に「サンタクロースはどんな見た目?」と聞くと、「赤い服を着て、ヒゲがもじゃもじゃで、お爺さん」と答えるでしょう。しかし、20世紀の初めまでは統一されたサンタクロースのイメージは無かったようです。痩せていたり、太っていたり、服の色も白、緑、青などさまざまでした。ではなぜ統一されたサンタクロースのイメージが出来上がったのでしょうか。

 

サンタクロースに目を付けたのがアメリカの飲料メーカー「コカ・コーラ」社でした。クリスマスのキャンペーンにサンタクロースを使って見よう、ということになります。しかしサンタクロースの実態がよく分かっていなかったので、画家ハッドン・サンドブロムに依頼し、サンタクロースを描いてもらいました。1931年のことです。赤い服に白いもじゃもじゃあごヒゲ、陽気に笑う楽しいサンタクロースが出来上がりました。優しそうな表情やしぐさは、世界中の人々の心をとらえたのです。

 

100年近くたった現在でも、赤い服を着たお爺さんというイメージは崩れておらず、むしろ青い服や痩せているお爺さんだったら「こんなのサンタクロースじゃない」と言われるでしょう。赤い服はコカ・コーラ社の色と同じなのでイメージ戦略は大成功です。このように企業によって作られた記念日や人物はいろいろあります。

 

バレンタインデーは女性が男性にチョコレートをプレゼントする日になっていますが、これは日本の習慣で、このキャンペーンを仕掛けたのは「神戸モロゾフ」と言われています。1936年のことです。

 

しかし女性が男性にチョコを贈る習慣が定着したのは1960年以降のことで、森永製菓が “2月14日は愛の日。ハートのついたカードや手紙にチョコを添えて贈る日です” と大々的なキャンペーンを展開しました。それがきっかけで、バレンタインデーの習慣が全国的に広がっていったのです。その後は、チョコレートを扱うお菓子メーカーはこの商機を逃すまいと2月14日に向けて力を注ぐようになっていきました。

 

クリスマスもバレンタインもどんな起源があったかはどうでもよく、企業のキャンペーンによって生まれた産物だったのです。ちなみに恵方巻も大阪の風習でしたが、海苔組合や厚焼組合が上手に利用し普及させてきました。セブン・イレブンによって今や全国展開していったのです。商魂たくましいとはこのことですね。

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