貴殿のふとした疑問に答えるブログ

ふと疑問に思う「なぜ?」「どうして?」「〇〇って何?」に答えるブログです。

中国人はあんなに川魚を食べるのに日本人はほとんど食べないのはなぜ?

【鯉料理】 鯉こく 甘露煮 鯉の洗い(刺身) 



生の魚を食べる習慣のある日本。多くの国からは「なぜ生で魚を食べているんだ」と不思議がられますが、日本は海に囲まれている島国ですので、不自由なく新鮮な魚を食べることができます。刺身だけではなく焼き魚、干物、煮物などいろいろな調理方法で魚を食べています。しかし大体は海の魚ではないでしょうか。川の魚を食べることはほとんどないでしょう。かわって中国では川魚をメインで食べるのに、なぜ日本では食べないのでしょうか。

 

まず中国が川魚を食べる理由について考えます。中国は日本と違い、中国は国土も広く、内陸部は海から遠く離れています。海に接している省でも、内陸部に行くと海からかなり距離が離れています。車のない時代や計画経済の時代では、海水魚を取り扱う業者すら地元にはありませんでした。今から30年くらい前からようやく物流や冷凍技術が向上し、干し魚以外の海水魚を食べられるようになりましたが、海水魚は淡水魚よりずっと高く、ほとんどは高級飲食店へ出荷されていました。中国人も内心は海の魚の方が好きなようです。

 

内陸部では主にフナ、ハクレン、ソウギョ、アオウオなどの養殖淡水魚を食べています。焼いたり、蒸したり、揚げたりして食べています。子供の時から食べた味が安心するのも川魚が食べられている一因かもしれませんね。

 

反対に、日本で川魚を食べない理由としては、川魚より美味しい海の魚が獲れることが大きいのでしょう。海の魚は種類も豊富ですし、内陸県であっても現在は物流が発達しているので美味しく刺身を食べることができます。

 

他にも川魚を食べない理由があります。それは泥臭さです。海に棲む魚に比べて川では川底をついばみます。そのため泥を飲み込んでしまうため身にも臭いが付いてしまうのです。それが苦手という方も多いでしょう。また、寄生虫の心配もあります。海の魚にも寄生虫がいますが、川魚の寄生虫はより人間へのダメージを与えるものが多いです。それゆえ養殖された川魚でないと刺身(鯉の洗い)は食べてはいけません。

 

長野県や滋賀県など海なし県では川魚を食べる習慣がありますので、海なし県のスーパーに行けば鯉の輪切りや鮒ずしが売っていたりします。子供のころから川魚に慣れていればなんの抵抗もなく食べることができるのでしょうが、普段食べなれていないと恐る恐る食べる感じになってしまいます。でもアユなら大丈夫という方もいるでしょう。清流で獲れるというイメージがあるからでしょうか。

 

今回は川魚について考えました。中国人は海が遠いため川の魚を食べるしかなかった。日本人は海に囲まれているから川魚を食べる必要が無かった、ということになります。

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