常夏の島ハワイなんて言われます。ビーチにフラダンスなど日本人にとって楽園のような島となっています。緯度も低いせいか気候も温暖で解放感がありますね。しかし日本にはハワイよりも南にある島があります。それはどんな島なのでしょうか。
その島の名前は「沖ノ鳥島」です。1度は聞いたことがあるのではないでしょうか。でもどこにあるのかと言われると悩んでしまいます。沖ノ鳥島がある場所は、なんと東京都です。小笠原諸島に属している島であって、サンゴ礁からなっています。日本の領土としてはもっとも南にあります。面白いのは日本で唯一「熱帯」に属している場所です。東京の都心から南へ1,700kmに位置し、もし船で行こうとするなら片道4日間かかります。
沖ノ鳥島はハワイよりも低緯度、つまり南にあります。比べてみると分かります。
・沖ノ鳥島…東経136°04′11″北緯20°25′31″
・ハワイ島…西経157° 51’ 34” 北緯21° 18’ 25”
北緯が沖ノ鳥島の方が低いですよね。なのでハワイより南にあることが分かります。
さて、この沖ノ鳥島は物議を醸す島でもあります。なぜなら干潮の時は環礁の大部分が海面より上に姿を現すのですが、満潮だとほとんどが沈んでしまうのです。なのでコンクリートで補強したりして、かろうじて水面上に顔を出させています。とても人が住める場所ではなく、当然のことながら無人島となっています。ある国々は「これは島ではなく岩だ」と言っています。
なので、ハワイよりも南にあって熱帯の気候であるのに、あまりに小さすぎるゆえに観光に行ったりすることは出来ません。そもそも生活ができるようなところではないのです。
それでも、沖ノ鳥島の周辺ではカツオやマグロなどの回遊経路にありますので、良い漁場となっています。加えてメタンハイドレードや銅などを含むマンガンなどの鉱物資源が地中に存在すると言われてもいるのです。そのような意味では重要な島でもありますね。沖ノ鳥島は島か岩かで色々と議論がなされていますが、もし岩と認定されるとEEZ(排他的経済水域)として認められなくなり、魚を獲ったり、資源を確保するのが難しくなります。なので日本は「あれは島だ!」と言っているのです。
ハワイと沖ノ鳥島では同じ熱帯の島でも全然違いますね。