貴殿のふとした疑問に答えるブログ

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なぜ乗客が少ないのに大きいバスで走るの?

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引用:wikipedia

 

私が住んでいる地区の話ですが、昼間は全然人が乗っていないのに、大きいバス(定員60人くらい)で走っています。おかげに狭い道なのですれ違いも大変です。もっと小さなバス(マイクロバス)みたいなのでもいいんじゃないかなと思うときがありました。その方が狭い道でもすれ違いやすくなるし、燃費もよくなるのではと考えていました。それで今回はこの点を調べてみることにしました。

 

バスに乗客が乗る時間帯はいつだと思いますか?当然朝と夕方の通勤通学時ですね。もしその時に小さなバスを走らせていたらどうなるでしょうか。場合によっては乗せられないかもしれません。またマイクロバスなどでは乗り降りに時間がかかってしまいますね。そうならないためにも朝夕に対応できるバスを当てているのです。当然昼間は乗る人が少ないのでガラガラという状況が出来上がってしまいます。燃費を加味したとしても大きいバスの方が都合がいいんですね。

 

では、そのような路線では採算は取れるのでしょうか。昼間は人が乗っていないので赤字です。それでも朝夕で多くの人が使ってくれますのでトータルでは収益を得ることができるのでしょう。企業側も採算が取れると踏んでいるから走らせているんですものね。

 

しかし、路線によっては収益が出ていなくても路線バスを走らせています。なぜそんな無駄なことをするのでしょうか。それは住民の足を確保するためです。過疎地域ではバスが市民の足になっているところもあります。もしバスが廃止されたら彼らは生活できなくなってしまいますよね。そのため事業者は路線を廃止させずに走らせているのです。まさに公共交通としての役目を負っていると言えるのではないでしょうか。

 

当然企業はお金を稼ぐ必要がありますが、そのような地域では収益を得られません。この場合は国の補助金をもらって路線を存続させているのです。

 

全国の路線バスの8割は赤字だと言われています。たくさんの乗客が見込める東京23区を走っている都バスですら大半は赤字路線です(都バスの場合はどこまで乗っても一律210円というのが収益に響いているようですが)。東京でそうなら地方ではもっと経営が厳しいでしょう。確かにバスは鉄道に比べ赤字額は少ないですが、塵も積もれば山となりますし、我々の税金が投入されているのも事実です。

 

今後、少子高齢化の影響で人口が少なくなるのは目に見えています。しかし運転のできない高齢者は公共交通機関に頼らなければならない状況でもあります。そういった中でバス事業者が生き残りをかけてどのように経営判断をしていくのか注目してゆきたいと思います。

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