貴殿のふとした疑問に答えるブログ

ふと疑問に思う「なぜ?」「どうして?」「〇〇って何?」に答えるブログです。

♡オカマ爆弾ってご存知?♡

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オカマ爆弾…「なにそのヤバそうな名前」と思いますよね。実はこれ、アメリカの空軍が開発した戦闘兵器なのです。この時点で「どんな兵器だよ!」と突っ込みたくなりますよね。

 

アメリカといえば世界一の軍事大国です。そんなアメリカが「オカマ爆弾」などという間抜けな名前の武器をなぜ開発しようとしたのでしょうか。

 

このオカマ爆弾がアメリカ空軍で研究開発されたのが1994年です。1991年に勃発した湾岸戦争では多数の死者(一般人も含む)を出してしまいました。当然アメリカ世論からも戦争に対する懐疑的な見方が出てきます。そのため非殺傷型化学兵器を開発しようという気運が空軍内で高まりました。敵を殺傷すること無く、敵の戦力を奪う兵器を開発する、というわけです。

 

そこで採用されたのが「オカマ爆弾/ゲイ爆弾」(gay bomb)です。どんな兵器なのでしょうか。Wikipediaにはこのように書かれていました。
「敵部隊に強い催淫剤を投下し、敵部隊兵士に同性愛行動を惹起し部隊を混乱に陥れること」だそうです。確かにみんなが互いに興奮しすぎたら戦争どころではないですね。殺傷能力は無くとも考えただけでも恐ろしい兵器です。

 

そしてオカマ爆弾と並行して開発されたのが、「オナラ爆弾」です。これはオナラと似たにおい、もしくは強烈な口臭のようなにおいを詰めた超小型爆弾を敵のいる上空に投下します。そして炸裂させます。

 

あまりに強烈な匂いのため、皆が犯人を探し始め、「オマエ今屁こいたろ!」「オレじゃねえよ。ぶっ飛ばすぞ!」とか、「上官、息くさいっす」「お前死刑な」なんてことになり、互いに疑心暗鬼になって混乱してしまうのを狙った兵器です。英語での兵器名は"Who? Me?" bomb「誰だよ、俺?爆弾」だそうです。

 

このようなアイデアが軍の中から出されたようですが、結局はうまくいかず6年後の2000年に研究開発は中止してしまいました。しかしこれで終わったわけではありません。これらの兵器を開発しようとした米空軍研究チームは2007年に、くだらない研究に与えられる「イグノーベル平和賞」を受賞したのです。開発者は複雑な気持ちだったでしょうね…。

 

もしこの兵器が開発されていて、どこかで悪用されていたかと思うと怖い気がします。殺傷するしない関係なく、兵器は人間にダメージを与えるものなので、どんなものでも無くなってほしいものです。令和が平和であることを願っています。

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