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マンモス団地のその後の行方

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皆さんが住んでいる近所に団地はあるでしょうか。それも高度経済成長期に建てられた団地です。古いものなら千葉県松戸市にある常盤平団地(1959年入居開始)や東京都北区にある赤羽台団地(1962年入居開始)などが挙げられます。日本全国にたくさんの団地が造られてきました。

 

今回はマンモス団地の一つとしてたびたび登場する東京都板橋区にある高島平団地について考えたいと思います。この団地は1972年から入居が開始された団地で、それまで団地と言えば5階建てのような低層の造りでしたが、当時としては珍しい14階建ての団地で、総戸数は10170戸とまさにマンモス団地となりました。団地が建設される前までは、東京都で生産される米の7割を生産する東京屈指の米どころでしたので、田んぼに突如高層団地が現れる感じになりました。

 

この団地は交通の便が良く、最寄り駅は都営三田線(地下鉄)の高島平駅、新高島平駅で、大手町(丸の内)、日比谷(有楽町駅)、内幸町(新橋駅)などのビジネス街に乗り換え無しで行く事が出来ます。また団地の近くには首都高も通っています。このような理由もあって若年層のサラリーマンに人気の団地となりました。

 

また当時としては珍しい高層団地だったこともあり、投身自殺をする人が多かったようです。マスメディアから「自殺の名所」とまで呼ばれ、その後も多くの人が高層階から身を投げました。『高島平 その自然・歴史・人』という本によると1980年までに投身自殺をした人の数が133人にまで達し社会問題にもなったようです(自殺の名所といえば東尋坊だと思ったのですが・・・)。

 

その後、廊下にフェンスなどを取り付けることで投身自殺は減りましたが、フェンスや階段の手すりに紐やベルトを巻いて首吊り自殺を図った人もいるとのことでした。なぜそこまでして団地内で自殺したかったのでしょうかね??

 

さて、そんなマンモス団地も1992年をピークに人口の減少が見られるようになり、少子高齢化が進んでいます。空室も多くなっていますし、近隣の小学校の統合と廃校などもありました。高齢化ゆえ孤独死も増えています。こればかりは仕方ないですね。日本中、どこの団地も同じ問題を抱えています。

 

高島平団地はあと少しで築50年を迎えますのでなにかと敬遠されがちですが、都内にしては家賃が低めですし、室内をリノベーションするなどして若い層の入居者を募っているようです。

 

また最近では外国人の入居者が増えてきています。居住人口は増えてはいますが、言語や文化の違いから問題が多いのも事実です。私が住んでいる近くの団地にもベトナム人やインドネシア人が多くいますが日本人との交流は皆無です。空いている部屋に人を入れればいいというわけではないようですね。

 

建物やインフラの老朽化、少子高齢化など問題は山積みです。数十年後の団地、いや日本はどうなっているんでしょうか・・・。

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