以前、熱帯の国(カリブのとある国)で生活していた時がありました。フルーツもいっぱい生えていて、海はきれいで、日本の真夏よりも穏やかで、日本で例えるなら沖縄県に近いでしょうか。とても気に入っていた国です。しかしその国には私の苦手なものがたくさんいました。虫です。蚊、ムカデ、ゴキブリなど地元千葉県ではめったに出会うことのなかった虫たちがたくさんいます。それもデカいです。虫の駆除にはかなりてこずりました。
ある日、見てはいけないものを見てしまいました。それは小判の大きさほどのゴキブリです。日本では見たことがありません。スピードは遅いですが重戦車並みの迫力で床を歩いているではありませんか。虫嫌いの私としてはパニックになりました…。このように熱帯の国では虫もたくさんいますし、大きいです。生活するには覚悟が必要ですね。
家の中をきれいにしていても、家の構造上ゴキブリがたくさん出ました。特に大雨の日などは顕著です。雨宿りでもしに来るのでしょうか。ゴキブリは夜メインで活動しますので、寝ているときに家に入ってくるようです。朝起きると数匹死んでいます。それも全部ひっくり返っています。それはなぜでしょうか。
ゴキブリには脚が6本(前足、なか足、後ろ足×2本)あり、その脚で胴体を支えています。鋭い爪と、足先から出すべたべたの液のおかげで壁や天井でも動き回れます。重力無視でくっついていられるのに、死ぬときにひっくり返ってしまうのはおかしいですよね。
でもゴキブリの体を思い出してみてください。体は平べったい形をしています。ですから横向きに倒れるということは出来ません。倒れる=ひっくり返ってしまうのです。例えば象や馬や牛も脚で重たい胴体を支えていますが、ひっくり返りはしません。横向きに倒れます。これは重心のバランスの問題です。ゴキブリは脚より胴体の方が重いので、脚の筋肉が萎縮して脚のふんばりがきかなくなるとひっくり返ってしまうのです。
元気な状態であれば6本脚で左右に開いてバランスを取っていますが、弱って脚の筋肉が萎縮すると折り畳むような感じになり、ひっくり返って死を迎えます。もう起き上がる力も残っていません。カナブンやセミなども死ぬ寸前にひっくり返っていますよね。死んだと思っていたらバタバタしだすこともありますが、間もなく死ぬ兆候です。死んだらカラカラになっていきます。
すさまじい生命力を有するゴキブリですが、死ぬときは意外と無力なものです。こんなプチ情報はほかの人に話しても嫌がられるかもしれませんね…。