wikipediaから参照:熊谷駅
埼玉県熊谷市と岐阜県多治見市、この両市は「日本一暑い街」をかけて熾烈な争いを繰り広げています。夏は涼しいに越したことありませんが、皮肉なことに最近の猛暑、いや酷暑が両市の知名度アップに貢献しているのです。では熊谷と多治見はいつから争っているのでしょうか。
闘いの始まりは2007年にまでさかのぼります。熊谷市と多治見市で40.9℃を記録しました。この最高気温は70年間更新されてこなかったので、この年に2つの市が同時に記録を更新したことは話題にもなりました。それまでは1933年に山形市で記録した40.8℃が70年以上トップを守っていました。
2007年は異常気象の年でしたが、両市はここぞとばかりに「日本一暑い街」としてPRを始めました。熊谷市では熊谷駅前に巨大な温度計を設置するようになりました。夏場になるとリポーターがそこから中継していますよね。「あつべえ」というマスコットキャラを作ったり、「ゆきくま」というかき氷を販売したりPRに余念がありません。
対して多治見市は、「うながっぱ」というマスコットを作り、気温が一定以上になるとうちわを配っています。多治見駅前には、温度計の付いた「うながっぱ」の立て看板を設置しています。有名市内のスーパーでは35℃を超えると、激熱セールを催すなどこちらも負けてはいませんね。
どちらも日本一を掲げている以上負けられないですよね。しかしそんな栄光も長くは続きませんでした。2013年高知県四万十市の江川崎で41.0℃を観測してしまいました。まさかの伏兵登場です。熊谷も多治見も日本一暑い街のPRをしてきたので大いに悔しかったことでしょう。
では現在も江川崎が1位の座にいるのでしょうか。実は3位にいます。3位には江川崎の他に岐阜県美濃市(2018年)と岐阜県下呂市金山(2018年)が入っています。やはり岐阜は強いですね~。
2位はありません。ということは1位が2つあるということです。その場所は…静岡県浜松市(2020年)と埼玉県熊谷市(2018年)の41.1℃です。まさかの熊谷1位に返り咲きですね。といっても素直に喜べない暑さです。市は知名度アップができるからいいでしょうが、住んでいる住民からすれば41.1℃はたまったもんじゃないと感じるでしょう。
ここ20年の間に最高気温はどんどん更新されていっています。世界的にも異常気象が毎年起こっていますので、最高気温更新は地球のことを考えると素直に喜べない事象ですね。