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日本一のブランド力を持つ東急沿線 現状は?

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今は亡き私の祖父は写真家で、祖父の家に行くと写真の現像や焼付のための暗室があり、家にはたくさんの写真がありました。特に鉄道関係の写真が多かったイメージがあります。祖父は明治生まれということもあり、太平洋戦争でアメリカの捕虜になった時にも米兵の記念撮影をするなどしてタバコをもらったと言っていました。戦後も写真家として生計を立てていたようで、私も幼い頃に祖父が撮影した写真を見た記憶があります。その中には鉄道会社からの依頼で撮った写真などもあり、京王電鉄や東急電鉄関連の写真がありました。祖父曰く、東急電鉄の創業者である五島慶太の写真も撮っていたとのことです。

 

五島慶太は強引な企業買収をした人として知られており「強盗慶太」とも揶揄されています。しかし、経営者や企業家としての手腕は素晴らしく、東映を再建させ、信州・北海道・箱根・伊豆などのリゾート開発し、東急沿線の開発によってブランド力を高めるなどしています。

 

さらに五島慶太は「ゆりかごから墓場まで」という考えを持っていました。どういう事かというと、東急沿線に教育機関や図書館、専門学校をつくることで学生を呼び込むことで、その学生たちが数年後に東急沿線の関連会社に勤め、その際に東急線を利用し、帰りには東急ストアで買い物をし、東急が建てた戸建てやマンションに住むよう仕掛けたのです。つまり東急ですべてが完結するようにしたのです。そのようなライフスタイルモデルを作り上げ、大成功を収めました。

 

次第に開発が進んでいき東急ブランドのイメージが出来上がっていくと、高額所得者層が沿線に移り住むようになってきました。田園調布や自由が丘、代官山や洗足などが良い例ですね。現在では東急=お金持ちの図式が出来上がっています。

 

私の父方の実家は駒沢大学駅(田園都市線)にありましたが、沿線はかなり混みます。特に田園都市線は混雑が激しく、私鉄の中では日本一混雑している路線とも言われています。朝ラッシュに渋谷方面に行く時は地獄を味わうことになるでしょう。

 

東急ブランドに引き寄せられ、東急沿線に住めば見栄を張れると考えている「にわかセレブ」の方もある程度存在します。東急としては沿線住民が増えるのは良いことですが、それに伴って混雑が増えるなどの不便さも出ているのです。

 

それでも東横線沿線には中目黒、学芸大学、自由が丘、武蔵小杉があり、田園都市線にも三軒茶屋や二子玉川など人気の街があります。いろいろと揶揄されたりしますが、そのブランド力は今なお健在です。

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