世界には様々な空港があり、例えばシンガポールのチャンギ国際空港では、シンガポールの街並みを観光バスで巡るトランジットツアーが開催されています。また、アメリカのラスベガスの空港ではカジノを楽しむことができます。
今回紹介するのは、空港内でビールを醸造しているところがあるという話です。ビールと言えば思い出すのはあの国です。そう、ドイツのミュンヘン国際空港です。世界広しといえども空港の敷地内でビールを醸造している空港はここだけでしょう。日本の航空会社も乗り入れているので日本人にも馴染みのある空港の一つです。
第一ターミナルと第二ターミナルのあいだにオープンエア広場があり、そこにビール醸造所の「airbrau(エアブロイ)」があります。一般のエリアにありますので、飛行機を利用しない人でもこのビアガーデンで飲むことができます。新鮮なビールをその場で味わうことができ、ソーセージなどと一緒に飲むのは格別です。店舗内にビール醸造タンクがあり、周りをテーブル席が囲んでいるという珍しい景色が見られます。
このミュンヘンという街は、ビール大国ドイツの中でもビールとの縁は深く、ドイツにある醸造所の約半分がミュンヘンのあるバイエルン州に集まっています。毎年秋には、世界最大のビール祭も開催されています。それくらいビールが生活の中に浸透している都市でもあります。
ビール愛飲家だったドイツの神学者マルティン・ルターは生前こんな言葉を述べています。
「ビールを飲む者は床に就くのが早い。長く眠る者は罪を犯さない。罪を犯さない者は天国に行ける。よってビールを飲もう!」
凄い言葉ですね。「風が吹けば桶屋が儲かる」を地でいく理論です。この理論ならワインやウイスキーでもいいですね…。
ミュンヘン空港では作りたてのビールを飲むことができます。ビール好きなら一度は訪れてみたい場所かもしれません。今も世界中の旅行者がのどを鳴らして新鮮なビールを流し込んでいるのです。
あっ、ちなみにこのエアブロイのビールは毎年、名古屋・中部国際空港にルフトハンザ・カーゴにより空輸されています。そのため中部国際空港の店舗でエアブロイのビールを味わうことができますので、ドイツ仕込みのビールを味わうために愛知県まで足を運んでみてはどうでしょうか。