貴殿のふとした疑問に答えるブログ

ふと疑問に思う「なぜ?」「どうして?」「〇〇って何?」に答えるブログです。

女性1人に対して、男性が3.4人存在する国はどこ?

首都ドーハを空から見る

性別が分かったうえで堕胎をしなかったら、男女の性の比率はだいたい1:1になります。自然界でも多くの動物の性比は1:1であることが知られています。一部、爬虫類や魚類に偏った性になることがありますが、それは温度によるものだったり、魚体の大きさで雄雌が分かれるなど特殊な事例を除いて、だいたい自然界の雄雌比率は1:1になっています。では、表題にもある女性1人に対して男性3.4人になるとはどういうことでしょうか。そしてどこの国なのでしょうか。

 

その国は中東にあるカタールです。名前は聞いたことがあるでしょう。2022年サッカーワールドカップが開かれるのはこのカタールという国です。夏は50度近くにまで達するという過酷な土地となっています。そのためワールドカップもカタールの気候に合わせて冬に行なわれることになっています。

 

そしてカタールの有名な都市は首都のドーハでしょう。日本初のワールドカップ出場(1994年のアメリカ大会)をかけ、イラクと戦って負けた場所が首都ドーハで、イラクとの試合に負けて初出場を逃したことから「ドーハの悲劇」と呼ばれています。ある一定年齢の方は知っているに違いありません。

 

では、なぜこんなに男女比率が違うのかというと、それは男性の出稼ぎ労働者がたくさん入っているからです。このカタールという国はとても小さく、人口は280万人(2019年時点)で、面積は秋田県ぐらいの大きさしかありません。そして国土の多くは砂漠です。

 

小さくて何もないと思われるかもしれませんが、カタールには最高の資源が眠っています。それが砂漠の下に眠る油田と天然ガスです。これらの資源によってオイルマネーががっぽがっぽと入ってくるようになりました。一時は一人当たりのGDPが世界一となったこともあり、世界一裕福な国と言われたこともあります。

 

しかし、娯楽施設などが何もなかったことから、世界一退屈な国というレッテルを貼られてしまいます。そこで国は方針を転換し、資源だけでなく観光にも目を向けようということで、潤沢な資金を元手に開発を続けていきます。もともと人口が少なかったので、出稼ぎ労働者をガンガン入れるようになりました。その多くはアジアからの建設労働者です。なので男性が多くなっているんです。カタールは労働者によって支えられている国という事実は、男女比率を見ると分かるんですね。

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