貴殿のふとした疑問に答えるブログ

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桶狭間の戦いで織田信長が勝てたのは情報収集力があったからなの?

織田信長が日本中に名を知らしめた戦いと言えば、桶狭間の戦いです。当時の戦は力でねじ伏せるという考えが一般的だったのに対し、信長は敵である今川軍の動きを逐一調べさせ、その情報をもとに約3,000人という少ない軍勢でどうしたら約25,000人の今川軍に勝てるのかを練っていたと言われています。

 

桶狭間の戦いの当日、信長は梁田政綱という武将から今川軍の動きを聞いて進軍します。また、今川の軍師だった太原雪斎が亡くなっているため、攻めてくる今川軍が脆弱であることも熟知していました。加えて、当日は大雨が降って休憩しているという情報も入手しています。これらの情報をもとに、一気に今川軍に攻めかかり、義元の首を取ることに成功したのです。

 

情報収集は1人で行なうのではなく、信長は家臣団に組み入れられていない郷士(下級武士)を使って多くの情報を集めていたと言います。ここからも、信長は合戦における情報収集がいかに大切なものであるかを理解していた、ということが分かります。

 

桶狭間の戦いは謎が多い戦いです。桶狭間という場所も定かではありませんし、信長は軍議を開かなかったという説や、梁田政綱による情報収集はなかったとする説、雨で視界が悪く偶然に今川軍と遭遇してしまったという説などあり、実際のところは分かっていない戦いなのです。しかし1つ言えることは、信長は少ない軍勢で大軍の今川に勝ったということです。その勝利の裏には情報収集力が欠かせなかったのは言うまでもありません。

 

今日のウクライナも同じです。軍事大国ロシアに対して少ない兵で善戦しています。そこの背後にはロシア軍に関する情報をたくさん持っているからです。西側諸国はウクライナに対して多くの情報を与えています。偵察衛星や航空機によって収集したロシア軍に関する画像データ、通信傍受で得た情報、人から人へともたらされる情報などです。加えて、民間人の持っている民生用ドローンによる情報収集、民衆の動画撮影などから得られる情報など、多岐にわたります。

 

アメリカとイギリスの情報収集能力はとりわけ優れています。米中央情報局(CIA)や英秘密情報部(MI6)が有名ですね。加えて、衛星画像の分析などを行う米マクサー・テクノロジー社や英調査報道機関ベリングキャットなど、民間企業からもたらされる情報も大いに役立ちました。

 

結論としては、いつの時代にも戦争を有利に進めるためには情報収集が欠かせないということですね。

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