貴殿のふとした疑問に答えるブログ

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石油と原油ってどう違うの? 軽油、ガソリン、灯油、重油って…

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私達の生活に欠かすことができないものとして石油があります。この石油とは、炭化水素を主成分として、ほかに少量の硫黄・酸素・窒素などさまざまな物質を含む液状の油で、鉱物資源の一種です。中東、ヨーロッパ、北米、南米、アジアなど、どこででも採油することができます。日本でも採油できますが量が少ないのでほとんどが輸入に頼っています。

 

地下の油田から採掘後、ガス、水分、異物などを大まかに除去した精製前のものを特に原油といいます。その原油を精製して製品化したものを石油製品といいます。

 

石油製品の中に、ガソリン、灯油、軽油、重油、ナフサなどがあります。まず原油を輸入します。その原油を精製していくわけですが、順序としては

①製油所の加熱炉で約350℃に加熱してゆきます。

②蒸気(石油蒸気)となって蒸留塔にGO!

③石油蒸気を沸点の低い物から分けていきます。

 蒸留塔の上から、石油ガス→ナフサ(ガソリン)→灯油→軽油→重油になります。上に行くほど沸点が低くなっています。ここで言うなら石油ガスが一番沸点が低いことになります。

 

では、それぞれの用途も見ていきましょう。

①石油ガス(天然ガス)

 燃焼させて調理や暖房、風呂沸かしなどの熱源として、また都市ガスなどでも使われています。その他、大気汚染物質や温室効果ガスの排出が少ないため火力発電用としても用いられています。

 

②ナフサ(ガソリン)

 あまり聞きなれないナフサですが、プラスチック、合成繊維などの化学由来製品の原材料となっていて私たちの生活に欠かせないものとなっています。そして車の燃料になるガソリンもナフサからできています。

 

③灯油

 冬になると大活躍する家庭用の暖房機器や給湯器、燃料電池・自家発電用の燃料に使われています。また工業用、産業用途として洗浄あるいは溶剤にも用いられているものです。

 

④軽油

 英語ではディーゼルになります。自動車(特に大型車)・鉄道車両・船舶用のディーゼル燃料が日本の軽油の消費量の95%を占めています。

 

⑤重油

重油は、炭化水素が主成分なのでナフサや灯油、軽油と比べると火力が強いという性質をもっています。そのため、大型船舶や発電機、ボイラーなどの燃料に使われています。

 

今回は簡単に石油について考えていきましたが、どの石油製品も私たちの生活に欠かせないものだったんですね。もし世界から石油が無くなったら、人類の生活は一変すること間違いありません。昔からいつかは枯渇すると言われています。そのためにも石油に代わる代替エネルギーの開発が急がれているんですね。

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