貴殿のふとした疑問に答えるブログ

ふと疑問に思う「なぜ?」「どうして?」「〇〇って何?」に答えるブログです。

同じ “二子” でも、そこには大きな隔たりが…

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川を挟んで手前が二子新地 奥が二子玉川

二子ってなんだよ、と思われる方もいるでしょう。これは「ふたご」という地名のことですが、東急田園都市線には二子玉川駅(ふたこたまがわ)と二子新地駅(ふたこしんち)があり、どちらも「ふたこ」になっていて濁りません。両駅は同じ「二子」という文字が使われていますが、そこには大きな隔たりがあります。

 

二子玉川駅と二子新地駅の間には多摩川が流れています。この多摩川が県境にもなっていて、二子玉川は東京都世田谷区。二子新地は神奈川県川崎市高津区になります。そもそも二子(ふたご)は神奈川県川崎市高津区の地名です。ですから二子玉川は川崎市側に昔存在した「二子村」と世田谷区側の「玉川村」をくっつけた合成地名になります。でも、多くの人は二子玉川のことを「にこたま」の愛称で呼んでいます。

 

さて、この両駅には他にどんな隔たりがあるのでしょうか。先ほども述べたように多摩川が両駅を分けています。といっても両駅は歩いても10分程度しか離れておらず、とても近いです。しかし東京都と神奈川県という大きな違いがあり、それは家の賃料という形で表れています。

 

「Homes」で1LDKの賃貸料を見てみると、二子玉川駅の相場は15.20万円。二子新地駅の相場は12.84万円と2.5万円ほどの差があります。歩いてたった10分程度でもこの金額の差が出ているのです。

 

これには大きな理由があり、二子玉川駅の周辺には玉川髙島屋ショッピングセンターがあり、近年再開発が勧められた結果、大型商業施設の二子玉川ライズショッピングセンターができ、高層マンションも建てられ、楽天の本社も二子玉川にあります。そして多摩川の自然もあって人気の場所です。

 

対して、二子新地も多摩川の自然を感じられる場所で、河川敷でバーベキューや野球など楽しむことができます。しかし二子玉川のような大きな商業施設や高層マンションはなく、駅周辺は個人商店や居酒屋などがあるこじんまりとした街になっています。

 

でも、マンション名を調べてみると二子新地なのに「二子多摩川(玉川)」の名前が付いたものが見つかります。地名的には間違いではありませんね。川崎市に住んでいても他の人には「二子多摩川に住んでいるよ」と自慢できそうです。玉川のブランド名は魅力的のようです。

 

この両駅が盛り上がる時が年に一度おとずれます。それが多摩川の花火大会です。80回以上を数える歴史ある花火大会で、この日ばかりはお互い対岸の街ではなく夜空を見上げる日になっています。

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