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イネ科植物が人類を増やし、救ってきた なぜ?

皆さんはイネ科植物と聞くと何を思い浮かべますか。おそらく真っ先に思い浮かべるのは米でしょう。米は日本人にとってなくてはならない食物です。しかしそれだけではありません。小麦や大麦も含まれます。毎日食べているものはイネ科の植物なのです。今回は、イネ科の植物が私達人間にもたらしてきたものを考えたいと思います。

 

イネ科植物といえば、米や麦などの穀物が有名ですが、実はイネ科植物には700属8000種もの多様な植物が含まれています。その中には、タケやススキなどの木本や草本もあります。そしてイネ科植物は世界中で広く分布し、さまざまな環境に適応しています。では、イネ科植物が人類を救ったというのはどういうことでしょうか?

 

イネ科植物が人類を救ったと言える最大の理由は、食料としての価値です。イネ科植物の中でも、特にイネは世界三大穀物の一つとして、人類の主食となっています。イネは耐冷性や耐熱性に優れた品種が多く、水田でも乾田でも栽培できます。また、イネは高い収量と栄養価を持ち、保存も容易です。これらの特徴は、人類の飢饉や疫病から生き延びるために必要不可欠でした。

 

最近食べたものを思い出してください。シリアルを食べた際には、キビ、米、麦、トウモロコシなどが入っていたことでしょう。これらはイネ科植物です。パン、ピザ、パスタを食べたのであれば小麦、大麦、ライ麦などが使われていますが、これらもイネ科植物です。トルティーヤ、コーンフレーク、プディングはトウモロコシの粉が使われていますが、トウモロコシもイネ科植物です。砂糖の原料であるサトウキビもイネ科植物ですし、間接的に言えば乳製品もイネ科植物を食べた家畜が生み出したものです。ビール、日本酒、ウイスキーなどもイネ科植物から作られたものです。

 

このように私たちの食を支えているのはイネ科植物と言えます。現に世界中で消費されるカロリーの半分以上はイネ科植物から得られるとのことですので、あながち間違ってはいないでしょう。

 

イネ科植物は食料だけでなく、建築材料や工芸品、薬草などにも利用されました。例えば、タケは丈夫で軽くて曲げやすいため、家や家具や道具などに使われましたし、音楽器や絵筆などの芸術品にも使われました。ススキは紙や繊維などの原料にもなりました。人間の営みにも大きな役割を果たしている植物なんですね。

 

以上のように、イネ科植物は人類を救ってきたと言っても過言ではありません。一見ただの草にしか見えませんが、イネ科植物は人類と共に歩んできた歴史的なパートナーとも言えるでしょう。

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