貴殿のふとした疑問に答えるブログ

ふと疑問に思う「なぜ?」「どうして?」「〇〇って何?」に答えるブログです。

“白身魚” と一括りで売られてるのはなぜ?

フィッシュアンドチップス

スーパーに行くと、総菜コーナーには必ずと言っていいほど白身魚のフライが売っています。なんで原料が個体名ではなく、ざっくりと白身魚と表示してあるのでしょうか。アジフライやイワシのフライのように書けばいいと思うのですが、まず個体名では書かれていません。では書かれていない理由について考えてみたいと思います。

 

白身魚としてイメージしやすいのは鯛、ヒラメ、カレイなどですね。さっぱりとした味わいが美味しい魚です。ただ、白身魚のフライで鯛やヒラメが使われることはありません。あまり聞き慣れない魚が白身魚のフライに使われています。

 

身近なものだとスケトウダラがあります。フライだけでなく蒲鉾などの練り物の原料にもなっています。水分量が多く、痛みも早いので鮮魚ではなく練り物やフライとしての需要が高い魚です。ちなみにタラコはこのスケトウダラの卵巣のことです。日本人にとっては馴染みのある白身魚と言えるでしょう。

 

白身魚のフライはスケトウダラだけ使われているのではありません。ホキやメルルーサと言った聞き慣れない白身魚も使われています。そもそもどんな形をした魚か分からないですよね。ホキもメルルーサも似ています。どちらもタラ目メルルーサ科に属しているからです。深海魚の一種で、身がしまっています。

 

ナイルパーチという淡水魚も白身魚として輸入されています。名前の通りナイル川などで獲れる魚です。つまりアフリカにいる魚で、アフリカ熱帯域の川や湖に生息しています。2メートルくらいまで成長する大型の魚で、肉質も癖がない白身であることから、世界中で食べられています。スズキ目に属しているので昔は日本でも白スズキという名前で売られていました。

 

ナイルティラピアという魚も白身魚として利用されています。気性が荒い魚で縄張りに侵入してくる魚を執拗に攻撃する魚です。川魚なのに臭みがなく美味しいので世界中で食されています。日本ではイズミダイとして売られていた時期もありましたが、鯛ではありません。

 

他には、チャネルキャットフィッシュという長い名前の白身魚も使われています。聞いたことないかもしれませんが、アメリカナマズの事です。日本では養殖用として輸入されました。茨城県の霞ケ浦ではこのナマズを獲ることができます。

 

白身魚のフライといっても様々な魚が使われていました。何の魚か分からないから良いのかもしれません。もし表示が「ナイルパーチのフライ」とか「チャネルキャットフィッシュのフライ」と書かれていたら売り上げは落ちるに違いありません。どういった魚かイメージできないですし、馴染みがないからです。ということで、やはり白身魚のフライという名前で売るのが良いという結論になったのでしょう。

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