ちょっとした疑問に答えるブログ

ふと疑問に思う「なぜ?」「どうして?」「〇〇って何?」に答えるブログです。

そういえば今年の夏はあまり蚊に刺されないのだが… そもそも蚊って役に立っているの? 

人間にとって害虫の一つに蚊があります。刺されると痒いし、夜中に耳元でプーンと聞こえた時にはとても不快に感じます。夏から秋にかけて蚊は良く活動しますが、真夏だと刺される回数が少ないような気がしませんか。それは当たっています。

 

日本には100種類以上の蚊がいるようですが、代表的な蚊は白と黒のしましま模様がある「ヒトスジシマカ」と、家でよく遭遇する茶色の「アカイエカ」です。どちらも遭遇したくは無いのですが、蚊にも好む温度があり、25~30℃だと活動が活発化するのですが、30℃を越えたあたりから飛び回ることが減るとの研究結果があります。

 

最近の夏は30℃越えが当たりまえなので、蚊との遭遇が少ないのも頷けます。つまり夏バテ状態になるのです。しかし、少し気温が低くなっている茂みの中などに入ると、急に飛んできますので要注意です。

 

その他の理由として、ボウフラが蚊になるためには水が必要ですが、この暑さで水たまりが干上がったり、暑さによってボウフラが干からびたりすることで、蚊の数自体が少なくなったのかもしれません。水に流れがあるとボウフラは流れてしまいますので蚊は増えません。

 

良い例がディズニーランドとディズニーシーです。水をたくさん使っているアトラクションがありますが、常に水が流れるようにして、循環させているため蚊がほとんど発生しません。

 

感染症や痒みをもたらす蚊は、何かの役に立っているのでしょうか。実は、蚊は生態系において重要な役割を果たしています。具体的にどのような役割なのでしょうか?

 

まず、蚊は多くの動物の餌となっています。例えば、鳥やコウモリ、カエル、トカゲ、魚などは蚊を食料としています。これらの動物が蚊を食べることで、生態系のバランスが保たれています。もし蚊がいなくなったら、これらの動物の生存にも影響が出るかもしれません。

 

次に、蚊は植物の受粉を助けています。蚊は血液だけでなく、花の蜜や果汁も吸います。その際に花粉を運んで、植物の繁殖に貢献しています。私達がチョコレートを食べられているのは蚊のおかげです。チョコレートの原料になっているカカオの花はとても小さく、受粉させられるのは蚊を含め限られた小さな昆虫だけのようです。かなりの存在意義がありますね。

 

最後に、蚊は土壌や水質の浄化にも関わっています。蚊の幼虫は水中で生活し、有機物や微生物を食べます。その過程で水中の酸素濃度を高めたり、汚染物質を分解したりしています。また、蚊が死んだ後は土壌に還元されて、肥料となります。このように、蚊は自然環境の浄化にも一役買っているのです。

 

以上のように、蚊は人間にとっては不快な存在ですが、自然界では重要な役割を担っているようです。感染症は怖いけどチョコレートは食べたいという、痛し痒しで困りますね…

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