貴殿のふとした疑問に答えるブログ

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海の家経営の舞台裏:利益を上げる秘訣とは?

夏の訪れとともに、浜辺に広がる「海の家」。でもよく考えれば、短い夏のシーズンだけ開業して利益を得ることができるのか疑問に感じてしまうこともあるかもしれません。しかし彼らの商売の舞台裏には、私たちが知らない多くのストーリーが隠れています。今回は、一体どのようにして海の家が利益を上げているのか、その興味深い事情に迫ってみましょう。

 

まず、海の家を経営するためには、都道府県の許可を得る必要があります。そして、海の家組合との交渉を経て営業権を手に入れるわけですが、その価格は立地や集客力によって大きく変動します。湘南や房総などならたくさんのお客が見込めるでしょう。

 

経営者は海の家だけ行うのではありません。地元で民宿や釣り船屋、飲食店を営む経営者が多いため、海の家は夏場の副業として位置づけられています。もし冷夏であっても、本業で収益を上げることができれば、海の家はあくまでプラスαの存在なのです。

 

海の家を運営するには、建築・解体費、人件費、食材費など多くのコストがかかります。例えば、200坪の海の家を一シーズン営業するには、2000万円ほどの売り上げが必要とされています。これらの費用を回収できるのか不安になります。

 

しかし、海の家が提供するメニューは焼きそばやトウモロコシ、カレーやかき氷など、比較的手のかからない料理ばかりです。そのため、プロの料理人は必要ではなく、家族で行なう事が多いようです。私の知人も夏になると海の家の手伝いに2か月間行っています。とりわけ家族経営なら人件費はかからず、かつリゾート価格で高めに設定された料金が原価率を低く抑えられるのです。

 

もちろん、天気次第で営業の成果が左右されるのは避けられません。雨の日や冷夏、台風が訪れれば、客足が遠のくことも。それでも、想定通りに50日間営業し、全体で2000万円の売り上げを達成すれば、わずか2か月足らずで500万~600万円の利益を上げることが可能です。

 

「なんだ楽に経営できそうじゃん」と考えてしまうかもしれませんが、海の家経営はハイリスク・ハイリターンの商売です。天候や自然の影響を受けやすいため、利益の保証は難しい側面もあります。昨今は気候変動の影響で天気が読めないことがあるので、経営者は晴天が続くことを願うばかりです。

 

昔から夏になると現れる「海の家」。海の家が魅力的でノスタルジーな空間を提供できているのは、日本の夏という独特な雰囲気がそうさせているのかもしれません。

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