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なんで沖縄の家には貯水タンクが備え付けられているの?

沖縄に行かれた方ならある疑問が思い浮かんだはずです。本州とは違って沖縄本島はコンクリート造の家々がほとんどで、さらに家の屋上には貯水タンクが備え付けられていることです。それはなぜなのでしょうか。

 

まず、多くの家がコンクリート造なのは、台風や強風に対する耐久性が高いため、沖縄のような台風の多い地域では非常に適しています。竹富島などでは昔ながらの木造の平屋が多いのですが、沖縄本島ではコンクリート造の家が建ち並んでいます。コンクリートは重みに耐えうる強度を持っているので、屋上に貯水タンクが備え付けられています。

 

なぜタンクがあるかというと、沖縄は昔から水不足に悩まされてきた地域だからです。降水量で言えば、本州よりも雨は降ります。しかし、雨が多くても広い森林が少なく、川が短いため、すぐに海に流れ出てしまいます。そのため水が不足しがちになってしまうのです。例えば、沖縄本島で一番長い川である比謝川でも16kmしかありません。とても短いですよね。沖縄の地形と気候がその要因の一つです。

 

加えて、沖縄の地質について見てみましょう。沖縄の島々は、水を通しやすい石灰岩等の岩からできているため、せっかく降った雨水が地下に貯まることなく海に流れてしまっています。このため、地表水の供給が安定せず、乾季には特に水不足が顕著になります。

 

その他の理由として、沖縄県の人口が増えたことも理由に挙げられます。人口密度も都道府県別で8位に入っています。この中には離島も含まれていますので、いかに沖縄本島に人が多いかが分かります。水の得にくい地域に多くの人がいるのですから、水が不足するのは当然の事なのかもしれません。

 

沖縄の住民たちは、こうした地形や自然環境による水不足に対応するため、水タンクを利用して雨水を効率よく貯める工夫をしています。つまり、断水に備えて生活用水を蓄えているということです。普段はタンクに雨水を貯水し、渇水時にはその水を使用することができます。特に、長期間の乾燥した天候が続く時期には、このシステムが非常に役立ちます。

 

しかし、最近の家では貯水タンクを設置していません。なぜなら断水が起きなくなったからです。なぜ断水が起きなくなったかというと、ダムを造って水を溜めるようにしたからです。北部の河川のほとんどにはダムを建設して水不足が起きないようにしています。

 

以上のように、沖縄の家に水タンクが備え付けられている理由がわかりましたね。築年数が経っている家には貯水タンクがあり、最近の家にはありません。もし、沖縄に行く機会がありましたら貯水タンクにも目を向けてみると面白いかもしれません。

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