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バフェットも手放した航空業界 ANAの経営は大丈夫?

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JALと常にしのぎを削っている日本を代表する巨大航空会社ANA(All Nippon Airways 全日空)。コロナの影響で航空業界は大ダメージを受けていますが、ANAの経営状況もよろしくありませんでした。個人的に、日本の空の移動に関してはANAをよく利用していますので頑張ってほしいのですが、決算を見ると航空業界の資金繰りの大変さが分かりましたのでざっくりお伝えします。

 

ANAは、国内線はもとより国際線もかなりの路線を飛ばしています。しかし売り上げだけ見ると、国内線は全体の売り上げの81%を占めていて、国際線は19%にとどまっています。利益率からすれば長距離を飛ぶ国際線の方が優れています。それは離陸の際にたくさんの燃料費がかかりますし、着陸するたびに着陸料がかかるからです。それでも国内線の需要の回復が全体の売り上げアップの近道になることは確かです。

 

3月が本決算でしたが、この1年間でANAの現金が759億円減ったので、現在の手持ち現金は1,094憶円になりました。しかしコロナの影響は現在(6月時点)も続いています。

 

4,5月に関しての発表では、去年に比べて国内線は85%の減便、国際線は92%の減便でした。ほとんど飛んでいなかったんですね。国民の多くが自粛していましたので、航空機の需要は激減した結果と言えます。また国際線は相手国あってですので、入国拒否をされるならそもそも飛ばすことは出来ませんので仕方ありません。

 

6月に関してはANAからの発表になりますが、去年に比べて国内線は69%の減便、国際線は91%の減便にしますとアナウンスしています。少し飛行機を飛ばす本数を増やしています。それでも厳しい数字です。国際線に至ってはほとんど変わらないといっていいでしょう。

 

4-6月の利用者が極めて少ないので、来年3月の本決算も厳しい数字が予想されます。そのため、急ぎの対策として日本政策投資銀行から3500億円を借り入れると発表しました。手持ちの現金を持っていないと破産してしまう可能性があるからです。

 

それと同時に費用を削減するために、役員報酬の減額や管理職手当のカット、株主にも無配当をアナウンスしています。また、今まで外部に委託してきたものを削減したり、社員にも一時帰休させるなどコストカットに励んでいます。そうでもしなければ数年後には経営が行き詰ってしまうからです。

 

今後、新型コロナウイルスがどこまで航空業界に影響を及ぼすのか分かりません。あの投資の神様ウォーレン・バフェットも航空需要が回復するかどうかは私には分からない、と言っています。先行きが不透明ということで自身が持っていた航空株をすべて売却しました。

 

半年前に、世界がこんなことになるなんて誰が予想できたでしょうか…。

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