貴殿のふとした疑問に答えるブログ

ふと疑問に思う「なぜ?」「どうして?」「〇〇って何?」に答えるブログです。

広島カープの強さを引き出したのは新幹線だったってほんと?

皆さんはMAZDA Zoom-Zoomスタジアム広島に行かれたことはありますか。広島東洋カープの本拠地で、2009年にできた新しいスタジアムです。行かれた方なら分かると思いますが、広島駅からものすごく近く、交通の便がいいところにあります。球場から新幹線も見えます。デーゲームの試合であれば東京から日帰りでも観戦可能ですね。

 

さて、今回は広島カープの強さを引き出したのが新幹線であるということをお伝えします。カープが初めてリーグ優勝をしたのは1975年の時です。それまで貧乏球団&長きにわたる低迷ゆえにお荷物球団と揶揄されてきましたが、汚名を返上したのがこの1975年です。同年、山陽新幹線が岡山から博多まで延伸開業しました。この新幹線の延伸によってカープは強くなりました。どういう事でしょうか。

 

セリーグは、巨人(東京)、ヤクルト(東京)、中日(愛知)、阪神(兵庫)、大洋(横浜)、そして広島カープの6球団です。どのチームも新幹線が通っている場所に本拠地がありました。昔はカープの本拠地広島だけまだ新幹線が通っていなかったのです。

 

ですから、ナイターゲームが終わるとすぐに夜行列車に乗って移動ということもありました。長距離列車での移動の際は3等車だったようです。巨人のようにお金持ちの球団ならまだしも、貧乏球団だったカープは満員の列車に揺られ、時には通路に新聞紙を敷いて座っていたといいます。かなり過酷な移動を強いられていたんですね…。長時間の移動は身体面でも負担になりますし、精神的にもタフさが求められます。

 

山陽新幹線が全線開業してからは遠征にかかる乗車時間が大幅に短縮されました。優勝当時のエースだった外木場投手は「カープが優勝できたのは新幹線のおかげ」と後に語っています。そのくらい山陽新幹線が全線開通したことは大きなことだったのです。

 

新幹線を利用できるようになったおかげで移動日を少なくすることが可能になりました。そのせいもあって1日に2試合行う「ダブルヘッダー」が減少しました。このように昔のカープの逸話を聞くと、新幹線がいかに素晴らしい乗り物かが分かりますね。

 

その後カープはプロ野球球界に「赤ヘル旋風」を巻き起こし、1979年、1980年、1984年と3度の日本一を成し遂げています。その日本一の裏には新幹線という支えがあったことは言うまでもありません。

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