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安全保障で性格が異なる2つの港町はどこ?

基地の町 佐世保市

日本の周辺国の軍事力が強まっていることで、安全保障に関してのニュースを聞くことが多くなっています。憲法改正、敵基地攻撃能力、クアッドなど耳にすることがあるでしょう。平和を願いつつも防衛力も高めなければならないというジレンマがあります。さて、今回は同じ県にありながら安全保障で性格を異にする2つの自治体を見ていきたいと思います。それは長崎市と佐世保市です。

 

両市は長崎県にありながら安全保障に関して性格を異にしています。長崎市といえば、観光地としても人気の街で大浦天主堂やグラバー邸などあり、外国とも繋がりのある場所です。鎖国をしていた江戸時代にあって長崎は海外に開かれており、出島でオランダやポルトガルと貿易をしていました。そのため異国情緒あふれる街となりました。

 

明治以降、長崎市は海運や造船で繁栄しましたが、皆さんご存知の通り終戦間際に原爆が投下され街は廃墟と化し、7万人が亡くなりました。それ以降、広島と共に「平和」を合言葉とし、核なき世界を発信しています。平和主義を訴え続けているのが長崎市です。

 

長崎県北部に位置するのが第2の都市である佐世保市です。もとは小さな村でしたが、天然の良港だったことから明治時代に入り日本海軍の鎮守府(ちんじゅふ)や佐世保海軍が設置されていきました。太平洋戦争の後は、海上自衛隊佐世保基地及び在日米海軍佐世保基地が置かれ、佐世保は海上防衛の重要な拠点となっています。佐世保は基地の町として歩んできたのです。

 

長崎市も佐世保市も同じ港町で、坂が多いのが共通点ではありますが、一方は平和都市、他方は基地の町として、安全保障に対する性格が異なる都市が同じ県内にあるのです。同じように広島市(平和都市)と広島県呉市(基地の町)も似たようなものですね。

 

長崎市と佐世保市の距離は90kmと離れていて、高速道路を使っても1時間半くらいかかるので、経済圏も異なります。交流はさほどないようですが、長崎市でも佐世保市でも外国との関係がある町なので異国の味を楽しむことができます。長崎ならしっぽく料理から派生した「角煮まん」。佐世保ならアメリカ海軍の関係者がレシピを教えたとされる「佐世保バーガー」が有名ですね。なんだか無性にお腹が空いてきました…

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