貴殿のふとした疑問に答えるブログ

ふと疑問に思う「なぜ?」「どうして?」「〇〇って何?」に答えるブログです。

中華料理に炒め物が多いのはなぜ?

中華料理といっても様々な料理があります。ラーメンや北京ダックや水餃子など日本人にとっても馴染みのある料理がたくさんあります。しかし食材を炒める料理が多くあるように感じないでしょうか。チャーハン、レバニラ炒め、空心菜の炒め物、チンジャオロース、酢豚、八宝菜などたくさんあげられます。なんで中華料理には炒め物料理が多いのでしょうか。

 

歴史的には、中華料理の発祥地である中国では、古くから炒めるという調理法が発達しました。炒めるというのは、高温で素早く食材を熱することで、食材の水分を飛ばし、色鮮やかに仕上げ、香りや旨味を引き出すという技法です。昔から好まれてきた調理方法です。加えて中国では、木や炭などの燃料が貴重であったため高温で炒めることで少量の燃料で多くの食材を調理することができました。

 

気候も関係しています。場所にもよりますが、中国は日本と同じく高温多湿の地域が多いです。雨も多く湿度も高いので食べ物が腐りやすい環境にあります。そのため魚や肉など生で食べることはまずありません。今でこそ冷凍技術や物流が発達しているので刺身など食べることもあるかもしれませんが、本来は加熱して食べます。その際、野菜と一緒に炒めるようになったのです。

 

また、水という要素もあります。中国は水の衛生状態が悪いところが多かったので、水で煮るよりも油で炒める調理方法が選ばれました。油で加熱する方が楽で美味しいゆえ炒め物料理が普及していったのです。

 

水が悪いと、調理方法は炒める、揚げる、蒸すなどにシフトしていきます。たしかに中華料理で茹でる料理はあまりイメージできませんね。油で揚げたり蒸したりするよりも、食材を炒める方が短時間で調理ができます。炭などの燃料があまりなかった時には調理時間を少しでも減らしたいので、炒め物が好まれたと言えます。

 

日本の場合は、比較的に水を得ることができる環境だったため、食材を茹でる調理方法が発達しました。環境の違いですね。中国といっても国土は広いですし、時代と共に支配してきた民族(漢民族とか満州族)も違います。なので調理方法も様々あるわけですが、中国人にとって炒め物は昔から親しみやすい調理方法と言えるようです。

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