ちょっとした疑問に答えるブログ

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なぜ、鹿児島から羽田への帰りの飛行機の所要時間が30分も短かったのか?

先日、鹿児島に行く用事があったため羽田空港から飛行機に乗りました。羽田空港から鹿児島空港までの所要時間は約1時間50分でした。しかし、帰りの鹿児島空港から羽田空港の所要時間は1時間20分です。行きと帰りの距離は同じなのに、なぜ30分もの差が生まれたのでしょうか。今回はその点を考えたいと思います。

 

30分早くなった答えは偏西風の影響です。偏西風は上空を常に吹いていて、その風は西から東に吹いています。そのため西にある鹿児島空港から東にある羽田空港へ向かう飛行機は追い風に乗った結果、スピードが上がり30分も早く到着したのです。フライトレーダー24というアプリを見ていても、羽田発鹿児島行きの飛行機の速さはだいたい600キロ、鹿児島発羽田行きの飛行機の速さは1000キロを超えていました。かなりの差ですね。

 

この偏西風というのは、地球が自転することによって発生している風で、北緯30~50度あたりの上空に見られる風です。偏西風が吹く高さは1万メートル前後で、ちょうど旅客機の巡航高度と同じです。とりわけ冬は偏西風が強く吹くので、スピードがかなり変わってきます。対して夏は偏西風の力が冬ほど強くはないので、影響は抑えられています。冬と夏では偏西風の強さが違うので、旅客機には夏ダイヤと冬ダイヤがあるのです。

 

ということで、日本からアメリカに行く時は、行きは早くアメリカに着き、帰りは遅く日本に到着します。ヨーロッパだと行きはヨーロッパに遅く着き、帰りは早く日本に到着します。

 

では、南北の移動はどうなのでしょうか。グアム・オーストラリア・ニュージーランドなどへのフライトは風の影響を受けにくいです。ほぼ南北に移動するだけで、偏西風や貿易風は追い風にも向かい風にもなりにくいためです。同じ理屈でいうと、羽田から札幌や函館を結ぶフライトも南北移動のため風の影響を受けにくいのです。

 

もし、皆さんが飛行機に乗る機会がありましたら、行きと帰りの時間を見比べてみるのはいかがでしょうか。

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