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安中榛名駅ってなんであるの?必要なの?

安中榛名駅の駅前

「安中榛名?どこそれ?」そのように感じる方もいるでしょう。知らない方がいるのも当然で、1日に利用する客が200人弱のローカル駅だからです。利用者が200人以下の駅なんて日本中たくさんありますが、この駅は在来線の駅ではなく新幹線の駅なのです。そのため多くの方が安中榛名駅は必要だったのか…と考える人がいます。

 

安中榛名(あんなかはるな)駅は、JR東日本の北陸新幹線の駅です。群馬県にあり、高崎駅(群馬県)と軽井沢(長野県)の間にある駅です。2021年度の1日平均乗車人員は177人で、北陸新幹線の駅の中では最小です。

 

新幹線の駅にしては利用者が少ないので存在する意味はあるのかと考える人もいますが、必要かどうかと言われれば、利用者にとっては必要な駅でしょう。しかし、仮に安中榛名駅ができなかったとしても困る人は少ないと思います。なぜなら、利用者が駅の設置を望んだというより、沿線自治体とのやりとりの末に作らざるを得なかった駅だからです。

 

どういう事かというと、新幹線を通すにあたり資金が必要となりますが、整備新幹線計画は各都道府県を横断させるために、地方に分担金をお願いしました。しかし群馬県などの沿線自治体からは「駅も作らないのにお金を出せるか!」と建設費の拠出を拒否ため、必要のない場所に駅がつくられることになったのです。

 

また、新幹線が通ると、今まで走っていたJR在来線が廃止になる、もしくは第三セクター化されてしまいます。そのため駅を作ることで在来線廃止反対運動を静める意味合いもありました。1997年に北陸新幹線の東京から長野間が先行開業してから、横川と軽井沢間の在来線は廃止になっていますので、安中榛名駅の建設は在来線廃止反対運動の声を抑える上で有効だったようです。

 

安中榛名駅がある場所は山の中で、安中市の中心部からはかなり距離があり不便な場所にあります。なのでJR側でも新たなベットタウンとして開発を目指していたのですが、山奥で利便性が悪いことや、新幹線の停車する本数が1時間に1本程度では、移住してくる人も少なく、それが現在に至っています。駅の中には峠の釜めしで有名な「おぎのや」の売店があるのと、駅を出たところに喫茶店が一つあるだけです。昔はあったコンビニは撤退してしまいました。

 

本当に作った意味があるのか謎の駅ではありますが、沿線自治体は今後利用者が増えることを願うしかありませんね。

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