貴殿のふとした疑問に答えるブログ

ふと疑問に思う「なぜ?」「どうして?」「〇〇って何?」に答えるブログです。

“ フンコロガシ ”ってめっちゃ有能やん 記憶力半端ないし

写真はwikipediaから参照

フンコロガシを実際に見たことはありますか。まず都会に住んでいれば見ることはないでしょう。糞を転がす姿は滑稽でもあり、なぜか応援したくもなります。コガネムシ科に属するフンコロガシ、彼らにとって動物の糞は無くてはならないものとなっています。

 

まず、動物の糞は食料となっています。糞を食べるなんて…と思いますが、彼らにとっては生きていくための大事な栄養源なのです。そして、卵を産みつける場所にもなっています。加えて、一部の雄のフンコロガシにとっては、大きな糞の塊が雌の気を引くための贈り物ともなります。「自分はこんなに大きなうんこ持ってんだぜ!」と自慢するためでしょうか。

 

そのため、動物が出した新鮮な糞は取り合いになります。我先に糞のもとに向かい、糞を持っていくのです。それを示す事例として、ゾウが出した糞一山に約1万6,000匹ものフンコロガシが群がり、たった2時間ですべて運び去るのを観察されています。

 

しかし、そんな1万匹以上いる虫たちがひしめき合う混雑地で、糞のかたまりを丸めて転がすのは簡単なことではないでしょう。彼らがすごいのは、糞を転がしてぐるぐる周囲を回るのではなく、一直線に転がすことができることです。つまり最短の時間で糞だまりから抜け出すことで他のフンコロガシに盗まれずに済みます。

 

なぜこんなことが出来るのでしょうか。もともと自分の進むべき進路を、太陽か月の光に基づいて定めることが研究で分かっていました。その後の発表では、天の川銀河の光の帯を頼りに直進することが分かったのです。

 

ちょっと難しいですが、まず後ろ足で転がす前に、丸まった糞の上に立ってぐるぐる回って、星の位置を記憶しているそうです。そして糞を転がして途中で以前の記憶とマッチングしてみて、その方向であっているか確認しながら進むようです。我々がグーグルマップで確認しながら歩いていくようなものでしょうか。ナビシステムが最初から脳内に組み込まれているのは凄いことですね。

 

星の位置を確認しながら糞をまっすぐに転がすという、なんだかすごい虫ゆえに、“フンコロガシ”知れば知るほど応援したくなりますね。

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