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皇居ランってなんで人気なの?  そもそも皇居の周りを走り始めたきかっけって何?

皇居と丸の内ビル群

東京に行った際、必ず見かける人たちがいます。それが皇居を走るランナーです。皇居ランというのは皇居の周りを走ることで、東京駅にほど近く、日比谷や桜の名所である千鳥ヶ淵、半蔵門などを通り、走っているだけで多くの名所をまわることができます。ビル群を見ながら走れるというのは東京ならではといえますね。

 

昨今のランニングブームにより、皇居ランは市民ランナーにとって定番のコースになったわけですが、多くの人が皇居の周りを走り始めたのにはきっかけがありました。それが何だったのか見ていきたいと思います。

 

皇居を1周するマラソンが行われたのが1964年11月のことです。1964年といえば東京オリンピックが開催された年です。円谷幸吉さんがオリンピックで銅メダルを獲得し、それがきっかけでマラソンの人気もでました。じゃあ私達も「皇居1周マラソンをしよう」ということになり皇居ランが始まりました。

 

この私達というのは誰だと思いますか。それは銀座のホステスさんたちです。つまり、ホステスだらけのマラソン大会だったのです。当時の報道では約40人のホステスが皇居ランに参加したようです。ホステス40人が走ることも凄いですが、走った時間帯が11月1日の未明(午前0時から午前3時の間)ということで、真っ暗ななかホステス40人が皇居の周りを走りました。彼女たちにとって深夜が一番元気な時間帯だったのかもしれませんが、お酒は抜けていたのでしょうか…。なんにせよ異様な光景だったと思います。

 

この記事がでると、皇居に近い国立国会図書館の職員が反応します。「ホステスさんが走れるのならば我々も走れるだろう」という考えのもと、有志たちが昼休憩の間に皇居ランを行いました。その後人数は増えていき、その様子を見た皇居周辺で働く人たちが走り始めたのです。1970年代には皇居ランは定着していきました。

 

じゃあ、現在のブームはというと、2007年から始まった東京マラソンがきっかけとなります。それまでは皇居周辺で働く人たちが走っていましたが、2007年以降は他の地域から皇居ランに参加するようになりました。わざわざなぜ皇居まで来て走るのでしょうか。

 

いろいろな理由がありますが、景色が良いこと、走っている人が多いので目立たないこと、道路の横断や信号がないこと、ランニングステーション(ロッカー、シャワー、着替え)が周辺に多いこと、などが挙げられます。そのようにランナーが走りやすい要素が集まっているのが皇居ランなのです。皇居ランは1周約5キロですので、皆さんも健康のために皇居ランしてみるのはいかがでしょうか。

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