貴殿のふとした疑問に答えるブログ

ふと疑問に思う「なぜ?」「どうして?」「〇〇って何?」に答えるブログです。

海が無くても塩ができるってホント?

ウユニ塩湖

塩が無いと人間は生きていけませんので私たちは毎日塩を食べています。日本は島国なので塩に困ることはありません。しかし、海からとても遠い内陸に住んでいる人たちは塩をどのように手に入れているのでしょうか。今でこそ物流が発達しているので内陸部に住んでいようとも塩を買うことは出来ますが、昔の人はどのように塩を手に入れていたのでしょうか。

 

世界中で1年間に造られている塩は約3億トンです。この3億トンのうち、海水を原料としているのはたったの4分の1「に過ぎません。実は海の無い場所や海から遠い場所でも塩を取ることは可能なのです。ではどこから塩は取れるのでしょうか。

 

・岩塩

昔の地殻変動によって陸上に取り残された海水が、長い年月をかけて蒸発し、固まったものが岩塩になります。世界の塩の生産量の半分以上は岩塩になります。海ではないのが驚きですね。日本では岩塩は無いので採取できません。取れる場所はアメリカ、ヨーロッパが群を抜いています。よくレストランなどで置いてあるピンク色をした岩塩はヒマラヤの岩塩になります。

 

・塩湖

昔の地殻変動などによって陸上に取り残された海水が濃縮されてできた塩分濃度の高い湖です。死海やウユニ塩湖が有名ですね。死海は塩分濃度が海水の約9倍もあます。美容のために死海の塩を使っている方もいますね。

 

・井塩

塩を含んだ温泉や地下水から取り出したものを井塩と言います。内陸部でも取ることができ、山塩や地下塩水塩とも言われています。

 

・灰塩

塩分を含んだ植物や海藻を焼き、灰になったものから塩分を取ったものを灰塩と呼びます。

 

・海水

唯一日本で取れる塩資源です。島国なので海が近ければどこでも取ることができます。海の水はしょっぱいですが、海水中に含まれる塩分は意外にも少なく3%だけです。その3%の塩分を取り出すために、水分を蒸発させたり脱水させたりします。

 

こうやって見ていくと、いろいろな場所で塩を取ることができるんですね。今でこそ、安価で塩を手に入れることができますが、製塩方法や物流が発達していなかった昔は塩を手に入れるのがとても難しく、古代ローマの兵士への給料として塩が支給されていました。塩のことをラテン語では「sal」と言います。英語の「salary(給料)」はこのsalから来ています。塩がいかに貴重だったかが分かりますね。

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